【情報ご提供資料】「資源価格の動向
原油は当面底堅いが、鉄鉱石は下落基調続く【デイリー】」
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資源価格の動向
原油は当面底堅いが、鉄鉱石は下落基調続く【デイリー】2016年5月24日
【ポイント1】原油は40ドル台後半に回復
底値は固まった公算■原油価格(WTI先物、直近限月)は、2月に1バレルあたり26ドル台と約13年ぶりの安値水準をつけましたが、その後は反発に転じ、最近は40ドル台後半での推移となっています。
■4月半ばの産油国会合では、生産量凍結が合意されませんでしたが、米国の原油生産量が昨年半ばの960万バレル/日をピークに900万バレル/日まで減少してきたうえ、カナダ、ナイジェリア、ガーナなどで生産障害が発生したことが背景にあります。
【ポイント2】鉄鉱石市況は反落
中国の鋼材市況下落が背景■鉄鉱石市況は今年に入り急反発しましたが、5月に下落に転じています。中国が豪州などから輸入する鉄鉱石のスポット価格は、4月後半には底値から約7割上昇しましたが、5月に入ってからは2割以上下落しました。
■中国の鋼材市況の反落が要因です。代表品種の熱延鋼板の市況は、政府の経済対策への期待などから、今春には急騰しましたが、市況上昇で休止設備の再稼働が伝えられるなど、需給緩和の観測が出てきたため、4月末からは2割程度下落しました。
【今後の展開】原油は底堅い推移へ、鉄鉱石は中国の景気と鋼材市況がカギ■原油の市況については、当面底堅い推移が予想されます。6月2日にはOPEC総会を控えているうえ、需給に関しても、IEA(国際エネルギー機関)は、需要が堅調なうえ、米国のシェールオイルの減産などから、年後半には供給過剰が解消方向に向かうとの予測を立てています。
■鉄鉱石市況に関しては、逆に軟調な推移が続きそうです。鋼材市況が在庫増から弱含む可能性が高いためです。中期的には世界需要の約4割を占める中国の景気動向と、鉄鋼の過剰設備の処理が本当に実行され、鋼材市況が維持できるかどうかが今後の市況のポイントになりそうです。
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