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投稿:2016年07月14日

【情報ご提供資料】 「「アジア」マクロの魅力を再評価(1) -「Brexit」の影響は軽微-」

【情報ご提供資料】 「アジア」マクロの魅力を再評価(1)
-「Brexit」の影響は軽微- 【デイリー】

: 三井住友アセット(PDF版はこちらをご覧ください。 860KB)



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「アジア」マクロの魅力を再評価(1)
-「Brexit」の影響は軽微- 【デイリー】

2016年7月13日

英国の欧州連合(EU)離脱選択で、英国や欧州中心に世界経済の先行きに対する不透明感が高まっています。金融市場は、市場参加者の先行きへの不安感と各国の財政・金融政策両面への期待感の高まりを受け、大きく動いています。本レポートでは、「Brexit」(英国のEU離脱)を踏まえて、世界の成長センターとも言われるアジア経済について再評価を行いました。本レポートは、高成長地域(インド、アセアン諸国など)を含め、今後のアジアをどう見るかをテーマに3回シリーズでお伝えします。第1回は、「Brexit」によるアジア経済への影響がテーマです。


英国の欧州連合(EU)離脱ショックでもアジア金融市場は比較的安定
6月23日の英国民投票は、予想外の「Brexit」となり、世界に衝撃が広がりました。多くの金融市場では一斉にリスクオフの動きとなり、為替市場では、英ポンドが急落したほか、ポーランドや南アフリカなどのエマージング市場の通貨が急落しました(図表1)。
しかし、多くのアジア通貨の対米ドルレートは比較的安定的に推移しました。同時に、「Brexit」ショック直後の株式市場でも、他の地域の新興国と比べて、アジアの株式市場は底堅さを示しました(図表2)。
アジアの金融市場が比較的安定していた背景として、多くのアジア諸国・地域では、英国、EUへの輸出向け比率が低いことや国際収支の改善、短期対外債務残高の減少により、深刻な財政問題を抱えていないなどの点を挙げることができます。


「Brexit」によるアジア経済への影響は軽微
多くのアジア諸国は、中国をはじめとするアジア向け輸出比率が高い一方、英国、EU向け輸出比率は低いため、「Brexit」による貿易面からのアジア経済への影響は軽微であると考えられます(図表3)。また、アジアではアセアンを中心に自由貿易の流れが定着しており、保護主義的な動きの影響を受けにくいこともアジアの金融市場が「Brexit」の連想売りを受けにくい一因と見られます。


焦点の中国景気は持ち直す見込み
アジア経済にとって、中国は非常に重要です。
アジア域内において、財輸出のGDP比と中国向け輸出比率の双方を考慮すると、比較的寄与の高いNIES4(香港、シンガポール、韓国、台湾)、比較的低いアセアン4(インドネシア、タイ、マレーシア、フィリピン)、非常に低いインド、と分類することができます。つまり、 NIES4、アセアン4、インドという順に、中国景気の影響を受けやすいと言えます。
中国景気は下振れ懸念がなかなか払拭できないものの、現在発生している洪水対策の必要性などから、景気支援型の政策方針に転換しつつあると見られ、2016年後半には中国景気が持ち直す見込みです。このため、アジアの景気下振れリスクは限定的と見られます。

次回のテーマは、アジア諸国・地域の国際収支の改善、短期対外債務残高の減少についてです。

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