【マーケットレポート-欧州】
ユーロ圏のGDP成長率(2016年4-6月期)
国別ではドイツ、スペインが成長持続【デイリー】
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ユーロ圏のGDP成長率(2016年4-6月期)
国別ではドイツ、スペインが成長持続
【デイリー】2016年8月16日
【ポイント1】改定値は速報値と同じ
4-6月期GDPは0.3%増■2016年4-6月期のユーロ圏の実質GDP改定値は、速報値と同じ前期比+0.3%でした。1-3月期(同+0.6%)からやや鈍化しましたが、プラス成長を維持しています。ただし、6月23日の国民投票で英国がEU離脱(Brexit)を選択した影響は、今回のGDP統計にはほとんど反映されていません。
【ポイント2】フランス、イタリアはゼロ成長
イタリアの銀行問題は懸念材料■国別にみると、ドイツは前期⽐+0.4%と、1-3月期の同+0.7%から減速しました。フランスは同0.0%(前期は+0.7%)、イタリアは同0.0%(前期は+0.3%)、スペインが同+0.7%(前期は+0.8%)と、いずれも1-3月期から減速し、フランスとイタリアはゼロ成⻑となりました。
■特にイタリアについては、景気回復が遅れる中で、銀⾏問題(公的資⾦の投⼊と債権者の負担を先送りした形となったモンテパスキ銀行の再建問題)の動きに注意が必要です。
【今後の展開】「Brexit」で減速も、金融緩和と財政拡大で対応可能■ユーロ圏主要国は景気が安定するドイツ、スペインと景気が不安定なフランス(テロの影響が残る)、イタリア(不良債権問題を抱える)に分かれた形となっています。今後のユーロ圏全体の経済成長率は、「Brexit」の影響を受けて減速する見通しです。
■ただし、「Brexit」を控え、欧州中央銀行は9月の理事会で追加緩和を行う見込みです。また、ユーロ圏各国は状況に応じ、財政支出を拡大することが想定されます。積極的な金融緩和と財政政策により、景気底割れは回避されると見られます。
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