【マーケットレポート-米国】
最近の指標から見る米国経済(2016年10月)
物価安定のもとで緩やかな成長を維持【デイリー】
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最近の指標から見る米国経済(2016年10月)
物価安定のもとで緩やかな成長を維持【デイリー】2016年10月24日
【ポイント1】雇用は増加基調を維持
個人消費は堅調に推移■9月の非農業部門雇用者数は前月比15.6万人増となりました。市場予想(ブルームバーグ集計)の同17.2万人増を下回りましたが、8月分の雇用者増加数が当初の公表値15.1万人から16.7万人に上方修正されたことなどを踏まえると、実質的には事前予想通りの結果だったと考えられます。
■同月の小売売上高は前月比0.6%増、自動車を除いても同0.5%増でした。雇用の拡大を背景に、個人消費は堅調に推移しています。
【ポイント2】ISM指数は反発
グローバルに上向く製造業の生産■景気の先行きを占う際に重視されるISM指数は、製造業指数が8月の49.4から9月の51.5に上昇しました。アジア地域の生産活動も堅調なことと合わせて考えると、製造業の活動はグローバルに上向きつつあると見られます。一方、非製造業指数は同じく51.4から57.1に上昇しました。内容を見ると、新規受注指数など需要動向を示す指数が改善したほか、雇用指数が大幅に上昇したのが注目されます。
【今後の展開】利上げ速度は緩慢の見通し■これらの景気指標や、10月19日に公表された最新の地区連銀経済報告(ベージュブック)の内容から判断すると、米景気は物価安定のもとで緩やかな拡大を維持していると考えられます。失業率が5.0%と、完全雇用といわれる水準まで低下していることなどから、今年12月に利上げが実施される可能性はありますが、物価の安定を踏まえると、仮に利上げが継続されるとしても、その速度は緩慢と予想されます。
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