【マーケットレポート-米国】
米国の株式市場(2016年11月)
トランプ大統領決定で政策期待が強まる 【デイリー】
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米国の株式市場(2016年11月)
トランプ大統領決定で政策期待が強まる 【デイリー】2016年11月10日
【ポイント1】トランプ大統領決定で株価堅調
長期金利は約10カ月ぶりの2%台■8日の大統領選挙でトランプ氏が勝利し、米国の第45代大統領に決定しました。日本やアジア市場ではトランプ氏の政策に対する不透明感もあり、株式は大きく調整しました。9日の米国市場では、株高、債券安(金利上昇)となりました。9日のNYダウは18,589.69ドル、約257ドルの上昇となり、10年国債利回りは2.05%と1月25日以来の2%台となりました。株高と長期金利の上昇を受け、為替市場ではドルが対主要通貨で上昇しました。
【ポイント2】政策内容を材料視
医薬品、銀行、資本財などが上昇■セクターの動きを見ると、医薬品、銀行、資本財、エネルギーなどが比較的大きく上昇しました。医薬品や銀行は、薬価引き下げや金融規制強化を主張したクリントン候補の敗退を受けて上昇しました。公共投資や原油採掘の解禁といった政策内容も材料視され、資本財やエネルギーも上昇しました。
【今後の展開】政策の具体化に注目■9日の株式市場は、トランプ氏の景気刺激策に対する期待を示唆するものとなりました。トランプ氏の財政政策(約10兆ドル)については、実現性は低いものの、減税や公共投資の増加は期待できそうです。低位の米政策金利、ドル安、財政支出拡大の組み合わせは来年以降の米国経済を支えると期待されます。
■注目される政策の中身は今後具体化される見通しですが、市場はトランプ氏の通商政策が保護主義的な動きを強めることを警戒しています。今後はトランプ氏の発言等で市場の変動性が高まる局面もありそうです。
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