【マーケットレポート-欧州】
ECBの金融政策(2017年3月)
金融緩和は今後も継続 【デイリー】
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ECBの金融政策(2017年3月)
金融緩和は今後も継続【デイリー】2017年3月10日
【ポイント1】金融政策を据え置き
資産購入規模は4月から減額■欧州中央銀行(ECB)は9日の理事会で、政策金利、中銀預金金利(金融機関がECBに余剰資金を預け入れた際に適用する金利)を、それぞれ0.00%、▲0.40%に据え置きました。
■一方、国債などを買って市場に資金を供給する量的緩和政策は、購入規模を現在の月800億ユーロから4月以降、月600億ユーロに減額したうえで17年12月末まで継続することを確認しました。
【ポイント2】経済見通しを上方修正
物価は低水準で安定の見込み■ECBスタッフによる経済見通しは、17年、18年の成長率が+1.8%、+1.7%と、前回12月に比べともに+0.1%上方修正されました。一方、消費者物価上昇率は17年が+1.7% 、18年が+1.6%でした。12月に比べ各々+0.4%、+0.1%の上方修正でしたが、最も注目された19年の予測値は+1.7%に据え置かれました。
■物価上昇率がECBの目標値(+2%を小幅下回る水準)に届かない可能性が高いことから、今後の政策スタンスも従来と同じく「政策金利は、資産購入が終了した後も相当の期間、現状ないし、それ以下の水準で推移する見通し」とされました。
【今後の展開】金融緩和は今後も継続■今回の声明文では、冒頭部分から「利用可能なあらゆる手段を駆使」という文言が削除されたことから、欧州の金利、ユーロの対米ドル相場は上昇しました。もっとも、声明文の全体、記者会見の内容からは、ECBの緩和スタンスに変化は見当たりません。
■欧州経済は引き続き堅調な成長を続ける見通しですが、そのペースは緩やかであり、物価上昇率の高まりも緩慢と考えられます。ECBの資産購入ペース鈍化の公算はあるものの、金融政策の転換自体は相当、先になると予想されます。
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