【マーケットレポート-アジア】
アジア通貨の動向(2017年8月)
人民元、インドルピー、タイバーツなど総じて堅調 【デイリー】
:三井住友アセット(PDF 583KB)*** *** *** *** *** *** *** ***
【ポイント1】 人民元が1年ぶりの高値
堅調な景気、管理強化とドル安■人民元は、5月の通貨当局の管理強化を契機に対ドルで上昇しています。足元では、米連邦準備制度理事会(FRB)による年内の利上げ観測が後退したこと等からドル安が進むなか、堅調な景気を背景に人民元は対ドルで約1年ぶりの高値水準に上昇しました。秋の共産党大会を控え、中国当局が金融の統制を強めているため、人民元は今後も底堅く推移すると見られます。
【ポイント2】ルピーは2年ぶりの高値圏
タイバーツは2年4カ月ぶりの高値■インドルピーは、経済の高成長や改革期待を背景にインドへの資金流入が続いていることから、対ドルで約2年ぶりの高値圏で推移しています。8月に利下げが行われたことも同国経済を後押しすると見られ、今後もルピーは底堅い動きとなりそうです。
■タイバーツは対ドルで約2年4カ月ぶりの水準に上昇しました。ドル安地合いが続くなか、経常収支が黒字のタイに資金が流入していることが背景です。今後も経常収支の黒字や好調な景気がタイバーツを支えると見られます。
【今後の展開】アジア通貨は堅調な展開■ドル安基調が続き、投資マネーが経済状態の良好なアジアに流入していることから、アジア通貨は総じて堅調な値動きとなっています。米国の利上げは緩やかに進むと見られ、ドル高への反転が見込みにくいなか、相対的に経済が健全なアジア通貨は今後も堅調に推移すると思われます。
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