【マーケットレポート-アジア】
アジア・オセアニアのリート市場の動向(2017年8月)
3市場とも上昇:配当利回りや健全性が注目されよう 【デイリー】
:三井住友アセット(PDF 569KB)*** *** *** *** *** *** *** ***
【ポイント1】 3市場とも上昇
グローバル・リートは小幅安■17年8月のアジア・オセアニアリート市場を現地通貨ベースで見ると、グローバル・リート市場が小幅安となるなか、3市場とも上昇しました。
■香港市場は、4-6月期GDP成長率が市場予想を上回ったことや、金融政策の連動性が高い米国の長期金利が低下したことから上昇しました。
■シンガポール市場は、政府の17年のGDP成長率見通しが上方修正されるなど、良好な経済環境が好感される形で堅調に推移しました。
■オーストラリア市場は、好決算や長期金利が概ね安定して推移したことなどを受けて上昇しました。
【ポイント2】円ベースは小幅上昇
円高で通貨はマイナス寄与■8月のアジア・オセアニアリート市場を円ベースで見ると、騰落率は3市場とも小幅のプラスでした。円相場が各通貨に対して上昇したため、円高により為替効果がややマイナスとなりました。
■円ベースで過去1年を見ると、香港、シンガポール市場は20%を超える騰落率、オーストラリア市場は4%台の騰落率となっています。
【今後の展開】相対的な配当利回りの高さや財務の健全性が注目されよう■アジア・オセアニアリート市場は、欧米の金融引き締めペースの鈍化により、長期金利が落ち着くなかで全般に堅調に推移しています。ただし、足元のグローバルな金利低下の要因には北朝鮮を巡る地政学リスクがあるため、外部環境の変化によるリスク回避の動きには注意が必要です。そうしたなかでも、各国・地域経済の着実な回復と安定的な賃貸収益を背景とする、相対的な配当利回りの高さや財務の健全性から、アジア・オセアニアリート市場は世界の投資家から注目されると思われます。
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