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投稿:2016年12月16日

【マーケットレポート-グローバル】 2016年の回顧と2017年の見通し-グローバル債券

【マーケットレポート-グローバル】
HSBC投信臨時レポート:2016年の回顧と2017年の見通し-グローバル債券【デイリー】
:HSBC投信(PDF版はこちらをご覧ください。 521KB)



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HSBC投信臨時レポート:2016年の回顧と2017年の見通し-グローバル債券【デイリー】
2016年12月
HSBC投信株式会社


グローバル債券市場の見通し
債券部門 グローバルCIO
ザビエル・バラトン

2016 年は、世界的にレバレッジの解消が見られる中で、主要国では金融と財政のポリシーミックス(政策の組み合わせ)に徐々に変化が見られた年となった。世界経済は依然として、長期に亘る低成長、低インフレ、低金利という「脆弱な均衡状態」にあるが、政策面ではリフレ色が強まる方向にあると見られる。社債及び新興国債券市場は有望視している。

しかし、金利動向についてはより慎重に見ており、両債券についても選別的な姿勢を維持すべきと考える。

Q. 2016 年はどのような債券投資環境であったか?
A. 2016 年はイベントが目白押しの一年となった。
英国では欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票、米国では大統領選挙が実施され、どちらも予想外の結果となり、金融市場にも影響を与えた。6月の英国国民投票では、世界の金融市場は総じて控えめな反応を示したものの、唯一の例外となったのは為替市場であり、英ポンド相場が急落した。11 月の米大統領選挙では、金融市場が、6月の英国国民投票を上回る反応を示した。インフレ期待の上昇を背景に、米ドル高が進行し、株式市場は大幅高となり、さらに米国金利は過剰に高い水準まで上昇した。

これらのイベントは、究極のところ経済というテーマに行き着く。2016 年は、金融面による景気刺激の重要度が低下する一方、緊縮財政に終止符が打たれるなど、主要先進国のポリシーミックスの内容に変化が見られた。韓国や日本など、一部のアジア諸国は追加的な財政出動を発表し、ユーロ圏でも財政赤字の縮小に伴い財政発動余地が出てきた。こうした中で、英国及び米国では、各々、国民投票、大統領選挙の結果を受けて、拡張的な財政政策への期待が高まった。

他方、全般的に金融政策は緩和的姿勢が維持されたものの、その役割を終える兆しも見られた。米国の連邦準備制度理事会(FRB)は2015 年末に利上げに踏み切った。また、2016 年年初に、欧州と日本ではマイナス金利が導入されたが、世界経済の回復に不可決な存在である銀行業界の安定性が脅かされる結果をもたらした。

2017 年は、ドイツとフランスで各々選挙が予定されるが、その後もこの新たなポリシーミックスが維持されると考える。多くの地域では緩和的な金融政策に加えて、拡張的な財政政策も見込まれる。これは景気を強く支えるポリシーミックスとなり得る。但し、米国などで生産活動が活発化し生産能力の限界に近づいた場合には、インフレ率が経済成長率を上回り、金融市場にとり逆風となるリスクも出てくる。

こうしたリスクはあるものの、「脆弱な均衡」というHSBC の長期シナリオは依然として有効である。長期的な景気停滞への圧力は今後10 年間にわたり続く可能性がある。低成長、低インフレ、低金利の環境が長期化することが予想される。これはむしろ金融市場の安定に寄与するものと見られる。結論として、2016 年は、世界的にレバレッジが解消する中で、政策の重点が金融政策から財政政策へとシフトする転換期に差し掛かった年と言えよう。

Q. 2017 年の金利見通しは?
A. 2015 年11 月時点で、当社は2016 年末の10 年物米国債利回りの予想を2.5〜3.0%としていた。欧州中央銀行(ECB)と英国のイングランド銀行(中央銀行)による追加緩和を受けて、この水準への到達予想時期を遅らせたが、この変更は今なお有効と考えている。当社は、イールドカーブの中期ゾーン、すなわち償還期限5年前後の債券を中心に、短めのデュレーションを引き続き選好している。

政策の軸足が金融政策から財政政策にシフトする移行期の中で、リフレ色が強まれば、米国の10 年物ブレークイーブン・インフレ率(期待インフレ率の参考指標)は2%を上回り、結果として実質利回りも0.5%を上回る可能性がある。また、欧州でも金利は時間差を伴いながらも、米国金利と同様の動きを辿ると見られる。これは、10 年物ドイツ国債の利回りが2017 年中に0.5%の水準を上回る可能性を意味する。

イールドカーブのフラット(平坦)化の傾向が生じてから2年が経過しており、今後、先進国債券市場では、金利の方向性を見極めて取引が行われると考えている。当社はこの推移を注視しつつ、戦術的なスタンスを取りたい。

欧州周辺国の債券市場は、先進国市場の急激な金利上昇の影響を受けているものの、今後も堅調に推移すると見られる。ECB は緩和的姿勢を維持しており、最終的には資産購入プログラムで購入対象としている国債の範囲を、予想以上に拡大する可能性がある。これは周辺国市場にとりプラス材料となろう。

2016 年の為替市場については、当社では米ドルの強含みから、1ユーロ=1.05〜1.15 米ドル程度のレンジで推移すると予想していた。しかし、このレンジよりも米ドルが強くなった場合、政治的・経済的理由から米ドル相場の上昇が抑えられることが見込まれる。米大統領選挙後の混乱が収束すれば、その他の通貨、特に新興国通貨に対する米ドル相場も同様に上昇が抑えられると見られる。

Q. 社債の見通しは?
A. 米国では現在、低格付けの発行体の信用サイクルに極めて異例な状況が見られる。レバレッジ(負債比率)のピークアウト、インタレスト・カバレッジ比率(金利負担能力)の低下、業界固有の理由による市況低迷といった、通常の信用サイクルの最終局面で見られる現象が起きているにも拘わらず、資金調達は引き続き容易である。このため、当社では、今後2年間にデフォルト(債務不履行)率が5%前後と平均を上回って推移する「静かなる危機(coldcrisis)」状況が生じると予想している。一方、バリュエーションは、2015 年半ばのピークから2016 年2 月の底に至るなど大幅に低下しており、すでに調整が進んだことを示している。

2017 年は、米国のトランプ次期政権が財政刺激策を通じて社債を支える可能性があるが、市場はすでにそれを織り込んでいる。但し、今後米国の社債市場は、長短金利の上昇、投資家が債券への資産配分に一時的に慎重になる可能性など、金融環境の悪化による影響を受けやすくなると見られる。

欧州については、利回りの低下とボラティリティの低下が予想される中で、当社の基本シナリオは引き続き総じて前向きである。ECB とイングランド銀行による社債購入の決定に伴い、両中銀は金融市場にとり「最後の買い手」となった。これにより、今後も欧州社債のスプレッド(国債に対する利回り差)は低水準を維持し、ボラティリティも他の地域を下回ると考えられる。但し、負債比率が高い企業の社債は不安定な動きを示している。このため、当社としては選別的な姿勢を維持し、「BB」及び「B」格の銘柄に着目したい。

Q. 新興国債券市場の現状と見通しは?
A. 2016 年の新興国債券は、10 月半ばまでのリターンが二桁台に達するなど、大幅に回復している。昨年までの数年間、新興国債券市場は低調が続いた。この間、新興国の多くは構造改⾰を実行する一方、自国通貨安政策を景気浮揚として採用した。構造改革と通貨安は国際商品価格の回復とも相まって、新興国債券の安定化をもたらしている。

今後は、「格上げ」よりも「格下げ」される債券の方が引き続きやや多くなると予想しているが、新興諸国の全般的な信用状況は2〜3 年前よりも改善している。2015 年末に当社が新興国債券をオーバーウェイトとした根拠の大半は、現在も有効である。

しかしながら、一部リスクも存在する。トランプ次期政権の政策及びその新興国市場への影響に関し、不透明感が払拭されない限り、新興国債券は不安定な推移を示すと予想される。ここで重要な要因は経済環境だ。米国による関税引き上げや貿易障壁の強化が新興国市場に影響を及ぼす可能性がある。しかし、大半の国は追加的な金融緩和の余地を残しているうえに、底堅い推移が見込まれる為替市場が緩衝材として機能することが見込まれる。

2017 年の新興国経済については緩やかな回復を予想している。また新興国債券の利回りはこれまで過剰な反応を示して(価格は下落して)いたため、今後は小幅ながらリターンの上昇余地があると考える。

結論として、新興国債券に関しては今後も選別的、戦術的な姿勢が肝要となろう。

Q. 2017 年の債券市場における主なリスクと投資機会は?
A. 2017 年は、国債のアンダーウェイトを維持する方針だ。期間プレミアム(期間に伴う上乗せ金利)は上昇傾向にあるが、過去の水準から見れば依然として低い。

一方、新興国債券と社債は引き続きオーバーウェイトとする。最近のリスクプレミアムの高まりとファンダメンタルズの安定化がその理由だ。今後も、一部の国のリターンが他の諸国を上回るなど、新興国債券及び社債では、地域によってパフォーマンスに大きく差が出る可能性がある。そのため、選別的かつ戦術的なスタンスを維持し、負債比率が高い発行体の債券を避け、グローバルな投資戦略を進めることが重要と考えている。

リスクに関しては、インフレ期待と金融政策の動向を注視する方針である。世界的に見て、企業の負債比率は依然高く、金利水準の影響を受けやすい。債券市場には引き続き長期的な観点から資産配分を続けるが、長期金利が過剰な水準まで上昇し、ボラティリティを高める可能性には留意したい。

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※当資料は、HSBC投信株式会社が情報提供を目的として、HSBCグローバル・アセット・マネジメント(UK)リミテッドが作成した“Year-end review and outlook”を翻訳・編集したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。
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